私は、2016年の熊本地震の際、福岡県商工会連合会からの派遣を受け、阿蘇郡西原村において被災事業者向けの窓口相談支援に従事しました。
派遣は、月曜日から金曜日までの5日間を1週間として、計2回担当しました。
支援場所は、西原村の震災による大きな被害を免れた体育館で、被災された事業者の皆さまからの相談を受け、状況の整理、今後の対応、活用できる支援制度などについて助言を行いました。
当初数日は、被災直後の混乱もあり、相談に来られる方はそれほど多くありませんでした。
しかし、日が経つにつれて相談者は増え、後半には、限られた1時間の相談時間の中で、状況を丁寧にヒアリングし、必要な支援策や対応の方向性を整理してお伝えすることが強く求められるようになりました。
特に多かったのは、震災対応の持続化補助金の申請支援や、大規模災害時によく活用されるグループ補助金に関する相談でした。
私は、その場限りの説明で終わらせず、できるだけ後日ご自身でも対応できるよう、書面に残してお渡しすることを意識して支援しました。
被災時には、必要な情報をその場で整理しきれないことも少なくありません。
だからこそ、後で見返して動ける支援が重要だと考えています。
また当時は、熊本へ継続的に足を運ぶ中で、派遣支援とは別にボランティア活動も行っていました。
いろんな所でボランティア受付を行なっており、最初はニュースで取り上げられることが多かった益城町に入りました。
避難所となっていた体育館や外のグラウンドに野口健さんが支援したテントを立てたり、トイレ掃除をしたりいくらでもやることがあるので、時間はあっという間に過ぎました。
西原村にも、ボランティア活動に入り、室内で散乱したゴミの片付けや廃棄物の分別などを行っていました。
月曜日から金曜日まで、商工会からの派遣で支援をした後、ボランティア活動に行くつもりでしたが、商工会が土曜日も空いていると言うことを知り、あるときは土曜日も商工会の窓口相談をボランティアで対応していました。
制度の説明だけでなく、被災地の空気や、先の見えない不安の中にいる事業者の心理に寄り添いながら支援できたことは、私にとって大きな経験となりました。
支援を終えて福岡に戻った後も、その後の経過を報告してくださる事業者の方がいらっしゃいました。
あのときの支援が、一時的な相談対応ではなく、事業再建に向けた一歩につながっていたと思います。
そして今回、再び熊本で災害支援が必要とされる中、私は2016年の熊本地震で実際に現地支援を行った中小企業診断士として、今回も熊本に派遣で行き、被災事業者の支援に関わりたいと考えています。
災害時の支援では、制度を知っているだけでは不十分です。
混乱の中にいる事業者の話を整理し、限られた時間で次に何をすべきかを明確にし、実行につなげる力が必要です。
私は2016年の熊本地震での現場経験を通じて、その役割の重みを実感しました。
だからこそ今回も、現場で必要とされる支援者として、熊本の事業者の皆さまのお役に立ちたいと考えています。
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